筆を自在に操り
彩りで舞台に命を吹き込む
「道具帳」という40分の1サイズのデザイン見本を元に、道具に色付けを行う係です。その工程はすべて手作業!刷毛やブラシ、筆を使い分けながら、ときにはヨーロッパの街並みやお城、ときには森や湖などの風景を布や板に描きます。はじめにチョークなどでアタリ(下書き)をつけてアウトラインをとり、色を塗っていきます。舞台に設置して照明が当たると違う色に見えることもあるため、それらを考慮しながら製作。舞台いっぱいの背景画となると横幅10メートル以上にもなるため、係のみんなで同時進行で作成しています。また、装置係が作成した大道具への色付けも仕事のひとつ。造作だけでは表現できない凹凸(影)やテクスチャー、経年劣化(汚し)などを施し、彩色で命を吹き込んでいきます。加えて、発泡スチロールを使った造作と彩色も担当。宮殿の石柱やレリーフ像、天井の装飾、大木なども、スチロールの造作と彩色で本物とそっくりに仕上げます。