











Chapter 01
音楽好きが高じて音響の道へ
「学生の頃から音楽が好きで、本格的にギターを学びたいと専門の学校に編入し、そこで“音響”の仕事に出会ったんです。すぐにライブハウスで音響のアルバイトも始めて、その面白さにハマってからは、将来は音響の仕事に就きたいと思うようになりました」。そう話すのは2022年入社の段さん。 「バイト先は100人規模だったので、大きな会場でやってみたいとずっと思っていて。そこで見つけたのが宝塚舞台の音響の仕事でした。小規模ながらも音響の仕事をしていたので、少しはわかるかな…と思っていたのですが、そんなに甘くはなくて。見たこともない機材の数々、経験したことのないソフトウェアに、とにかく圧倒されました。入社したての頃は、先輩たちが何を言っているのかわからなかったです(笑)」と段さん。 宝塚の音響係は、出演者やオーケストラに配分された100本近くのマイクの管理はもちろん、SEの操作、スピーカーの調整、ロビーのアナウンスまで、“劇場のすべての音”の管理を行うオペレーション業務と、次の公演の音響システムを構築する業務がある。これだけ多数の音をコントロールするには、それだけの規模のシステム・機材が必要不可欠だ。
Chapter 02
先輩からの叱咤激励で目が覚めた
「初めてさわる機材ばかりで、最初は先輩に質問ばかりしていました。先輩も“これ教えんの〇回目やで!”って怒りながらも、辛抱強く教えてくれて。とにかく知識を頭に入れないと…と説明書を読み込んだりしていました。ただ、そんな焦りから公演に集中できない時期があって…。そんなとき先輩に“自分のために頑張れるのは、自分だけやで”って言われたんです。他人が頑張っても、自分の糧にはならない。自分が成長するには自分が頑張るしかないと。その一言で、知識を詰め込むだけで、惰性で公演業務をしていたことに気づいたんです」と段さん。それからは、一つひとつの公演に集中して向き合えるように。その後もめきめきと実力をつけ、全国ツアーに帯同するようになった。 「大劇場は音響室(オペレーション室)と客席が分かれていますが、全国ツアーや外部公演は客席の一番後ろに音響スペースがあるんです。だからよりお客様の熱気を直に感じられる。先日の全国ツアーの千秋楽では音楽が飲み込まれるくらいの熱気を感じられて、僕もオペレーションをしていて楽しかったです」と続けます。
Chapter 03
奥が深くて抜け出せない、音響の沼
しかし舞台は生き物。温度や湿度、出演者やオーケストラのコンディション、観客席の状態によって、毎日少しずつ状況が変わるといいます。「だからこれが正解!という明確な数値はなくて。全体の音を俯瞰で聞きながら、細かい音に気づいてミックスしていくことが大切なんです。先輩のミックスは土台がしっかりしていてめちゃくちゃかっこいい。早くそのレベルに自分もいきたい」と話します。そんな段さんに、音響の仕事の醍醐味について聞くと、「元々機材をいじるのが好きなので、システムを組んだり、プログラムの設定をさわったりしているとあっという間に時間が過ぎてしまうんですよね。でも、やっていて楽しいと感じるのはやっぱり公演オペレーション。どっちも奥が深くて、どっちも沼です(笑)ハマったら抜け出せない」と段さん。 奥が深いメカニックなプログラム沼と、正解がないからこそ面白いオペレーション沼。 知れば知るほど、極めれば極めるほどに楽しい…“音響の沼”に今日もハマっている。
time schedule
タイム
スケジュール
<2回公演の場合>
-
09:00
出勤・システムの立ち上げ
ワイヤレスマイク準備 -
09:30
係でミーティング
ワイヤレスマイクの最終チェック -
10:30
開場アナウンス
-
11:00
開演 公演業務
-
13:00
第1幕終演後、ワイヤレスマイクのチェック
昼休憩 -
13:30
開演 公演業務
-
14:00
終演後、ワイヤレスマイクの交換&チェック
-
14:20
ワイヤレスマイクの最終チェック
適宜休憩 -
15:30
開演 公演業務
-
17:30
第1幕終演後、ワイヤレスマイクのチェック
-
18:00
開演 公演業務
-
18:30
終演後、マイク回収・片付け
システムのシャットダウン -
19:00
退勤
meaasege
求職中の方に
メッセージ
音響という言葉だけ聞くと、自分の暮らしとは遠い仕事だと思うかもしれませんが、そんなことはありません。モールなどのイベント会場やライブハウスなど、四角いスピーカーのあるところには音響あり。目に見えない音を扱う面白い仕事です。ぜひ一緒に働きましょう!外部公演ではスピーカーの積み込みなどもあるので、力持ちの方だとより嬉しいです(笑)