











Chapter 01
照明歴20年を活かし、新天地へ
「何がきっかけだったか忘れてしまいましたが、若い頃から照明の操作卓をさわる仕事に憧れていて。社会人になってからはずっと、照明の仕事をやってきました」。そう話すのは1998年、宝塚舞台の設立年に入社した庄村さんだ。「会社の独立・創成期だったこともあって、最初はいろいろと試行錯誤していましたが、気づけば約20年、宝塚大劇場で照明の仕事をしていました」と庄村さん。照明の中でも、操作卓の前に座ってオペレーションを行う“調光”を担当していたといいます。「担当として立ち上げから最後まで、まるっと一人でできたときの達成感は今も覚えています。先輩方からの叱咤激励を受けながらですけどね(笑)」。 そして、2018年からは梅田公演課へ異動することに。梅田公演課は梅田芸術劇場の劇場管理と技術サポートをするのがメイン業務。“小屋付き”といって、梅田芸術劇場に駐在し、公演運営関係者に寄り添い、制作側が望む舞台演出を実現するべく、劇場の舞台設備や機構の案内はもちろん、必要に応じ追加機材の手配や発注もしています。
Chapter 02
安全にスムーズに進められるように
1,905席の「メインホール」と898席の「シアター・ドラマシティ」の2つの劇場があり、宝塚歌劇の公演だけでなく、演劇・ミュージカルからクラシック・オペラ・バレエ、落語やお笑いライブまで、多彩な公演が日々行われています。公演数だけでいうと2劇場で年間約80件!庄村さんたち梅田公演課チームが、主催者や制作スタッフと打ち合わせを行って舞台周りのサポートをしているといいます。たとえば、パネルなどを吊る“バトン”の耐荷重や、エレベーターなど搬入経路を踏まえた大道具のサイズ確認、希望する演出で必要な追加機材など。公演を取りまとめる舞台監督だけでなく、その発注先の照明や音響の会社の方々と打ち合わせすることも。 「そこで大切にしているのが、皆さんが安全に、うまく連携して準備を進められるようにサポートすることです。照明係の頃、全国ツアーでいろんな会場で公演を行ってきた経験から、“この設置場所だと照明が困るだろうな…”とか、“こうした方が大道具はスムーズだろうな”と肌感でわかるので。制作側ではないのであまり出しゃばらずに、こっそりとですが(笑)」と笑います。
Chapter 03
スピード感を逆に楽しんでほしい
「公演内容も様々ですし、1ヶ月間の公演だけでなく、1日で終わる公演もあります。また、大きなものだとトラック20台分の荷物が搬入されることも。海外制作のミュージカル公演では50台ものトラックが来たこともあります(笑)。でも、どんなときでも“安全確認を第一”に。搬入・設営・撤収・搬出時の安全管理も業務の一つなので、危険な動きをしている人がいないか、無理な動線になっていないかなど、注意しています」と庄村さん。 今後の目標を尋ねると、「実はこの春、梅田公演課としてはじめて新卒のスタッフが配属されることになったんです。舞台未経験で梅田公演課への配属は、本人としても最初は大変だと思いますが、みんなでサポートできればなと。逆にこのスピード感を楽しんで欲しいですね」と話してくれた。
time schedule
タイム
スケジュール
<搬入日の場合>
-
09:00
出社・利用者へのご挨拶
搬入立ち会い・安全確認 -
12:00
昼休憩
-
13:00
搬入立ち会い・安全確認
-
17:00
大道具や照明の位置確認
-
22:00
利用者退出、舞台確認後、退勤
<公演日の場合>
-
09:50
出社・劇場の明かりをつける
-
10:00
舞台点検・各種対応等
-
14:00
公演待機・随時休憩
-
17:00
1回目の公演終了・舞台点検
-
18:00
公演待機・随時休憩
-
21:00
2回目の公演終了・片付け立ち会い
-
22:00
利用者退出、舞台確認後、退勤
meaasege
求職中の方に
メッセージ
宝塚歌劇だけに限らず、演劇・ミュージカルからクラシック・オペラ・バレエ、落語やお笑いライブと、様々な公演に関わることができます。公演数も多く、スピード感に慣れるのに時間がかかるとは思いますが、その回転の速さを“新鮮さ”として捉えて、逆に楽しんでもらえたらと思います。